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皆さんご存知のスウェーデンから日本にやって来たキツネの楽団「レーヴェン」。フラフープを回しながらサックスを吹くその姿でステージ上で最も目立つメンバーのマーティン。彼がサポートメンバーとして在籍していた縁がきっかけで出会ったのが彼ら「クラッシュ・ノマダ」。ド派手なルックスにド派手な民族音楽。その濃いパワーが凝縮された1stアルバム『アトラス・ポゴ』の日本発売を記念して、日本人ベーシスト、スケノブトモコ/Tomo氏にインタビューを敢行致しました!彼女は日本でも他のバンドでデビューした経験が有り、あのLUNA SEAのJ氏は兄弟子という脅威の繋がりを持つ強者アーティスト!是非ともこのインタビューは『アトラス・ポゴ』をBGMにお楽しみ下さい!
Interview: Uncleowen

【発売中】クラッシュ・ノマダ『アトラス・ポゴ』


■まずは初めてクラッシュ・ノマダのこと知る方もいるかと思いますので、簡単な自己紹介をお願いします。

クラッシュ・ノマダでベース担当のスケノブトモコと申します。スウェーデン、ストックホルムをベースに活動しています。このバンドは2010年に加入しました。ジャンルは一言で言うとグローバル・ジプシーパンクともいいましょうか、お客さんを楽しませる事をモットーに”多国籍な賑やかお祭り感”を目指しています。 宜しくお願いします。 」


■そもそもジプシーパンクというジャンル自体が色々な音楽要素、国の文化をごった煮にしたようなものですが、その中でもクラッシュ・ノマダの音楽は多くのジャンル、文化が混在している印象を受けます。一体どのような音楽、文化から影響を受けて今のスタイルは完成されたのでしょうか?

「まずボーカルのラグナーが幼少の頃から数カ国を転々としていたので、いろんな文化に影響を受けているのを始め、メンバーが私を含めスウェーデン人だけではないのと、ジェネレーションも若干差があるので、経験して来た事や聞いて来た音楽などの違いなど、微妙にいろんな要素が入り組んで産まれたスタイルだと思います。 」


■僕の勝手な印象ですが、クラッシュ・ノマダを聞くとジプシーパンクだけで無く、グラムロック、メタル、ハードコアからの影響を感じてしまします。正直こんなにも妖艶で、濃いバンドは見た事がありませんでした。多国籍の男女が集まって、ド派手な衣装でごった煮のジプシーパンクをぶつけ合う。凄いインパクトです。

「見た目も音楽同様に皆、凄くこだわっているのもあるけど、基本的にお洒落するのが皆好きです。お洒落と言っても、お洒落雑誌に出て来るように小綺麗にしているわけではなく、どこか破れていたり、壊れていたり、汚れていたりしても、あえて正さない、そういうのも含めてこだわりがあると思います。 個人的に、元々グラムロック大好きなので、ギラギラのド派手な衣装が大好きです。ギラギラしてるとなんか見ているだけで楽しくなるというか。テンション上がるというか。ハノイ・ロックスなんて正にそうですね。 見た目の楽しさ大事です。でも、楽曲がいいという条件の元にですよ。音楽が良くなければ、派手な分だけ痛いですよね(笑) 」


クラッシュ・ノマダは痛くないのでご安心を(笑)バンド名の由来も教えて下さい。

「クラッシュ/Crashは言葉自体が単純にカッコイイというのと、言葉自体の意味"ブチ壊せ!"的な意味合いも入ってます。ノマダ/Nomadaは文字通りNomad(遊牧とか放浪とか言う意味)から来ています。」


■スウェーデンのバンドに日本人のメンバーがいたことにもびっくりしました。トモコさんが日本からスウェーデンに渡った経緯〜クラッシュ・ノマダに加入した経緯を教えて下さい。

「高校を卒業して東京でバンドをやってました。日本での最後のバンドがマカロニというバンドだったんですけど、どうせ一生音楽をやっているなら、日本人以外とも一緒にやってみたい、いいバンドに出会えるなら地球の裏まででも行ってやる、と意気込んでロスにも行って見たものの、結果的にはストックホルムになりました。 ある時クラッシュ・ノマダの前身バンド、Dorlene Loveと対バンして、バンドと知り合いました。それから別に連絡取り合っていたわけでもないんですが、時々道端で遭遇して挨拶する程度の知り合いですかね。2010年、もう飽きたから日本に帰ろうと準備をしているところにラグナーから連絡があって、「おせ〜よ」みたいな(笑)実際は間に合ったので、今もここに居残っているんですけど。 なんだか不思議な巡り合わせですよ。」


■日本でもバンドをやられていたんですね!更に驚きです。当時、マカロニとしての日本での活動についても教えて下さい。

「あの当時もとても楽しかったです。子供の頃から東京に出て、「メジャー契約取るんだ」っていうよくありがちな夢を抱いて。15年はかかったけど、実際に夢はが叶いましたから。せっかく恵まれた状況の中にいたのに、これまたよくあるバンド内の問題で、長くは続かなかったのが非常に残念でした。ヘラコプターズとツアー出来たのは最高の思い出です。これはスウェーデンに行くキッカケになったとも言えますので、マカロニ解散は残念でしたが他にもいろいろな貴重な経験も出来、人生に置いて重要なバンドだったと思います。 」


■トモコさんがギターでは無く、ベースを始めたきかっけは何だったのでしょうか?

「幼少の頃から”音楽”に興味があって、ベースに辿り着くまでありとあらゆる楽器に触っていました。そんな頃チェッカーズを見てヤられました。行き着いたのがベースということです。今でもチェッカーズのシングルの曲ならすぐにでも弾けますよ、、、て別に聞いてないですね(笑)」


■うちの両親もチェッカーズは好きで、僕も小さい頃から聞いていますよ(笑)去年、藤井フミヤさんのライブに行ける機会があって初めてステージで観たときには感動してしまいました。話を戻しますね。僕(Uncleowen)とトモコさんはレーヴェンのメンバー、マーティン(Saxophone)によって繋がりました(マーティンは1stアルバム『アトラス・ポゴ』制作時にサポートメンバーとして、クラッシュ・ノマダに参加していた)。マーティンがサポート参加していたときの思い出、彼がサポートすることとなった”きっかけ”を教えて下さい。



「サポートのきっかけは、去年までうちに在籍していたトランペットのドロレスとマーティンが知り合いでした。最初は何者かと思って警戒してたんですけど(笑)、もっと管楽器欲しいねという話をしていたら、マーティンに頼んでみようということになったのが始まりです。 それでリハに入ったらこれはなんと!!!という驚き。素晴らしいんですよ。何もかも。ステージでのパフォーマンスも言う事無し。 今まで先にも後にもいろんなサクソフォニストとコラボしましたが、トータルで考えても彼を越える人にはまだ出会っていません。(ノマダ・メンバー全員一致意見です!) 彼が他のサクソフォニストと全く違う所は、テクニックで言うと”教育されてない”というところの奔放さと、オリジナリティ。金銭面で言うと、一銭も請求してこないんです。マーティンこそお金でなんとかなるもんなら、是非にも支払いたいミュージシャンですよ。話は飛ぶんですけど、こちらのサクソフォニストって、どんなレベルの人でも請求してくるんですよ。空いた口が塞がらない事は多々ありました。あぁ、マーティンがレーヴェンでなければ。。。。なんて(笑)レーヴェンとは数回一緒にライブをさせて頂きました。サポートして貰っている時はマーティンが2ステージになったこともありました。彼らはよくドラム無しでもライブを決行してるんですが、これまたスーパータイトな演奏で驚かされましたよ。 打ち上げで日本に行った時の印象をいろいろ話してくれました。また日本でライブするのを待ち望んでいましたよ。」


■それは急いでブッキングしないとですね(笑)そう言えばマーティンは日本でもライブの打ち上げ、インストアのイベント、移動中でもいつもサックスかフルートを持ち歩いていて、何処でも演奏していました。本当に音楽が好きなんでしょうね。楽器を持たずにいるところは見た事が無いですよ。

「そう、彼はいつも何処でも演奏出来るように肌身離さず楽器を持ちあるいているのもあると思いますけど、絶対鍵のかかった楽屋にも置かないので、自分の分身のように思っているのかとも思いました。極端に言うと命に近いものですかね。」


■それでは、日本デビュー盤にもなった今アルバム『アトラス・ポゴ』について伺わせて下さい。1stアルバムとなる今作を作るにあたって意識したこと、または何かコンセプトはありましたか?個人的には"From Town To Town”から始まり、"Welcome To Europe"で終る今作からは、ジプシーという言葉の中でも特に「放浪」といった雰囲気を得ました。まるで音楽によるドタバタな旅の様なイメージとでも言いましょうか?聞いていて、次はどうなるんだろう?といった感じで、凄くワクワクするアルバムだと思います。

「ありがとうございます。まさにわくわくして頂ければ、願ったり叶ったりです。意識するのはいつもライブに来ているお客さんがバンドと一体になって楽しく踊ってもらえるかどうか、というのを考えます。最初にも言ったように、そういうお祭り系目指してますので。静か目のバラード曲なんかはそのお祭り曲の合間にじっくり聞いてもらえるような、ぐっと来るメロディにしていたり、より内容の濃い歌詞にしていたり何気にしています。」


■お祭り系って言葉好きです。うち(Uncleowen)のアーティストは言うならば全部お祭り系ですからね(笑)CD屋さんの陳列ジャンル分けで「祭り」、っていう項目があったなら、そこにうちの商品は全て収まりますよ。今作で特に聞いて欲しいポイントも教えて下さい。

「いろいろトルコで買って来たサズだとか、珍しい楽器が入っています。サクソフォニストもマーティンを含め3人参加していますので個性溢れたメロディが聴けると思います。耳をこらして聞いてみてください。面白いと思いますよ。あと歌詞もですね。コーラスも毎度ながらハチャメチャ感に凝っていて、よく聞くとウケます。いつも自分たちも爆笑しながら録っているんですよ。 いつか機会があればUncleowenさんも是非、参加しちゃってください。大歓迎です!私は残念ながらこのレコーディングの途中から、つわりが激しく、ベース弾くのもやっとでコーラスは参加出来ませんでした(涙)後期は結構元気だったんですけどね。」


■ありがとうございます(笑)是非とも喜んで。妊娠中にレコーディングしたんですもんね。僕が男なので想像するしかありませんが、自分の妻が妊娠していた頃を思い出すと、つわりがある時期では普通の生活すら、ままならないですよね。それなのに音楽活動とは。以前、オランダでサークルJのライブを観たとき、ティンホイッスル/バグパイプ奏者のメンバーも妊娠しているにも関わらずステージに立っていました。女性、特に母は本当に強い。。尊敬します。さて、今作では全曲全ての楽器の色が濃く、良い意味で自己主張が強く絡まり合っている印象も受けました。これだけ多くの楽器が絡み合い、曲の構成自体も複雑ですと、一曲作り上げるだけでも相当な時間が掛かるのではないでしょうか?作曲はどのようにして行っているのですか?

「ラグナーが一番多く、曲の骨組みを持って来ます。次にWalle(Accordion)とジョン(Gt)が持ってきますね。それで皆でジャムって形にして行きます。リズムが複雑そうにも聴こえるかもしれませんが、静と動のメリハリなどは分かりやすく、簡潔にしています。私は元吹奏楽のパーカッション出身でもあるので、簡単なエイトビートでもリズム感やグルーブ感はうるさいと思います(笑)普段一緒にやっているドラマーなら、リズムでその日の体調も感情もなんとなく分かります。駄目な日はダラダラやるより、切り上げて次回に回した方がよかったり。 曲を仕上がる時は一回のリハでほぼ仕上がる時もあれば、数年かかってやっと出来た時もあったり、どうにもならない時もありで、いろいろですね。 」


■ジャケット写真の「小屋」が非常に印象的です。これはスウェーデンで撮影されたのですか?

「そうです。見ての通りのスウェーデンの”ど”田舎です(笑) とはいえ、スウェーデンは世界大戦に巻き込まれていないので、古き良きものがいっぱい残っています。相当使い古されてはいますが、スウェーデンの典型的な色をした小屋です。 郊外はスウェーデンの何処にでもこういう場所を見かける事が出来ます。 ちなみにこれはトロ(Dr)とラグナーの実家の近所です。撮影中にトロのお母さんが車で通りかかって「あら、あなたたち来てたのーお茶しに寄らない?」みたいな。」


■最高ですね(笑)更にスウェーデンに対する思いが大きくなりました。今作レコーディング時に何か印象的なエピソード等ありましたか?

「個人的に言いますと、初めてコントラバスで一曲録音しました。もの凄い練習して緊張したけど、一発オッケーでしたよ。たまに違うベースだと気分も変わって楽しいので趣味で始めました。ステージでも時々登場します。レコーディング後半はつわりの真っ最中で、座って弾いていたもののベース落っことしながら弾き続けてそのまま弾き続けたものがしっかり”Welcome to Europe”に収録されています(笑)私事ばかりで申し訳ないですが、その後コーラス録りも参加出来ず、気持ち悪かったという記憶ばかりが強烈に残っていて(苦笑)質問から脱線しますが、妊娠何ヶ月までストラップでお腹がつっかえずに立ってベース弾ける(ライブ出来る)のかと思ってネットで探したのですが載って無くて。。自分で試したところでは、通常よりベースが脇の位置にはなりますが、臨月まで弾けました!」


クラッシュ・ノマダは前進バンドの結成から数えると10年以上の活動期間になりますね。その間、他のアルバムもリリースしていましたか?

「ちゃんと出しているのは『Exile Deluxe』(前進バンドDorlene Loveでの作品)というアルバムだけだと思います。」


■スウェーデンではライブ、ツアーはどの位の頻度で行っていますか?

「夏のフェスティバル時期になると毎週のようにフェスのライブが入ります。そのまま続けてツアーブッキングになったり。冬は大体レコーディングで、それでも月最低一度は何処かでライブはやってます。」


■スウェーデンの、特にクラッシュ・ノマダ周辺のバンドシーンについて教えてください。

「私が越して来た10年前と比べて、フェスが縮小したりだとか、大御所バンドの解散だとか活動停止とかが続いて全体的に活気が無くなって来ている気はします。景気のせいかなとも思うんですけど。若い人が減って、30代の中堅どころが一番がんばっている気がします。来た当初から感じる事は、スウェーデン人はゆとり教育のせいなのか日本人に比べて野心が足りないのが惜しい所です。才能もあって、英語も話せるから国際的にもっと通用するはずなんですが。こちらは日本と違って年齢に左右されないので、かっこいい事していれば、いくらでも入り込む余地はあると思います。一昔前の北欧ロックブームにあったような、次は北欧バルカンブーム起こしたいですね、是非!!!」


■きっかけさえ作れれば、日本でも爆発しそうですね。日本にとって主な北欧のイメージと言えばまずは家具、後はオーロラとか寒いこと関連ですかね?そこで止まってしまっているのが勿体ないですよね。こんなに格好良い音楽が溢れているのに。引き続き音楽を広めることを頑張ります!クラッシュ・ノマダの今後の予定を教えてください。

「これから徐々に2ndアルバムのレコーディング準備や、シングル曲のビデオシューティングをしつつ、夏には毎週のようにフェスティバルが入っています。残念ながらまだ日本での予定はありませんが、早く来日公演が出来るようにがんばりたいと思います。」


■最後にこのインタビューを読んでいる、日本の濃い〜ワールドミュージック好きにメッセージを下さい。

「あえて”ワールドミュージック”というのを演奏している意識はないのですが、目指すは世界に通じるような事を常にやって行きたいと思います。より多くの人がクラッシュ・ノマダでハッピーになれる事を願っています!!これからも末永く宜しくお願いします。」


合わせてこちらの作品もどうぞ。
※作品名/ジャケット写真をクリックすると、その作品の商品ページへと飛べます。

CARSH NOMADA『ITINERANZA』7"

CRASH NOMADA『FROM TOWN TO TOWN』7"

7"も2種類限定入荷しています!是非ともクラブやライブハウスでスピンして下さい!

RAFVEN『スウェーデンの物語〜Svensk Kultur』

僕とクラッシュ・ノマダを繋いでくれたスウェーデンのお祭り楽団。今作で聞こえるサックスと『アトラス・ポゴ』でのサックスを聞き比べてみて下さい。すぐにどの曲でマーティンが吹いているかは分かりますよ。

V.A.『JOLLY PIRATES〜海賊の宴』

こちらにもレーヴェンが参加しています。同じくスウェーデンで活動しているモーヴィッツ!も参加しています。こちらにはレーヴェンからデイヴィッド(トロンボーン)がサポートでツアーに参加しているんですよ。これまた同じファミリーですね。


GOGOL BORDELLO『TRANS-CONTINENTAL HUSTLE』

クラッシュ・ノマダを初めて聞いた時に思い浮かんだのは彼ら。民族音楽のごった煮っぷりは勿論、オリエンタルな東欧〜中近東〜そしてアジアの香り、そして何よりド派手なルックスとクラッシュ・ノマダも負けていません。


MANU CHAO『LA RADIOLINA』

クラッシュ・ノマダを聴く上で、まだの方は是非、この機会にマノ・ネグラを聞いてみましょう。アルバムはオリジナルでもライブ盤でも構いません。全て良いですからね。そのマノ・ネグラのフロントマン、マヌ・チャオによるソロ作もまた全て良し。


ONDA VAGA『MAGMA ELEMENTAL』

アルゼンチンのマヌ・チャオ・チルドレンも是非どうぞ。クラッシュ・ノマダとはまた違った民族色、祭りの盛り上げ方ですが、マヌ・チャオを通してあえて同じくくりで聴くとまた違った味が見えて、盛り上がります。